Seek The 千葉県

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沖ノ島は海上自衛隊館山航空基地の真ん前にある。そのためかどうかはわからないけれど、Google Mapsのナビ機能では「沖ノ島」を目的地とすると近隣の団地へ誘導されてしまった。あれれ、と道を探すのだけど、もともと不案内なため何度行っても同じ所に出てしまう。ついに、自力での探索を諦め団地へ配達に現れた宅配の方に尋ねたらあっという間に解決。

道としてはあるのだけど、地図上に道として記載されていないところを少し通るのだ。沖ノ島へ渡る浜の手前までクルマで行くことができ、そのあとは徒歩だ。駐車場として整備はされていないけれど、クルマを停めるところはたくさんある。

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長くまっすぐ伸びた砂浜。もともと、ここは海の中だったという。だが関東大震災の時の隆起などでいまは陸続きになっている。しばらく続く砂浜を歩きながら、目の前にある緑に包まれた島へ歩いて行くのは、なんだか少しドキドキした。

沖ノ島、周囲は1キロメートルほどの本当に小さな島で、歩いてもすぐに一周できてしまうのだが、自然に出来たヤブニッケイやタブノキなど温暖帯の海岸林からの木漏れ日がとてもやわらかい。ゆっくり歩いていると、隆起した地層、サンゴ礁、澄んだ水の浅瀬と色彩豊かな島を愉しむことができた。

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洞穴が突然あったりするのもびっくりで、縄文人がつくったのかとおもいきや、日本が戦争をしていた頃、当時の軍が掘ったのだという。沖ノ島は東京湾の入り口に位置するため、軍事的には重要な場所だったと教えていただいた。

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そもそもなぜ、我々は沖ノ島へ行こうと思い立ったのかというと、自分たちの知らない千葉県を見つけたかったから。この取材を始める前、千葉県の地図を一枚壁に貼り、グッと睨み、あれっここ知らないよね、行ったことないですね、聞いたこともなかった、というところの一つが沖ノ島だったのだ。

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千葉県観光局の資料によると千葉県に遊びに来る人の半分、53パーセントは千葉県の方だそうだ。それもほとんどが東葛エリアという野田市、流山市、柏市、我孫子市、松戸市、鎌ケ谷市、市川市、船橋市、浦安市にお住まいの人たち。灯台下暗しというかディスカヴァー千葉というか、Seek The 千葉県、そんな心意気をもって我々も日々、千葉県を探索しています。

夏休み。

海水浴ではしゃぎ、海の家でゴロンとし、おもてなしたっぷりの旅館で過ごし、食べきれないほどの海の幸に悲鳴を上げ、起伏に富んだワインディングのドライブに心を広げ、おいしい朝食に笑い、思わず声が出るほど気持ちのいい温泉につかる。

休日のたのしみ方は人それぞれスタイルがあると思うけれど、だが言葉の陰に現実を隠してはならない。ある人たちにとっては、毎日をただ焼かれずに、無事に生き残ることだけを考えなければならない世の中であることも、事実として目の前にある。

半日、沖ノ島の光と風のなかで過ごしている間に、一緒に行った仲間たちの顔がいつもよりずいぶんと優しくなっていることに皆が気づいた。






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